東山様(校友)

東山様(校友・大学院基幹理工学研究科卒業) 2013.4 更新

いま大学で力を注いでいること

 私は修士論文のテーマとして、外部の研究所の協力を得ながら航空管制に関する研究を行っていました。日本の上空を飛行する航空機は今後も増加することが見込まれており、航空交通量増加への対応や安全性の確保、また環境問題への対応などが必要とされています。現在、このような課題に対処するために新しい航空交通管制システムの実現が期待され、様々な研究開発が行われています。その中で航空機の軌道を予測する必要がありますが、予測には気象の影響などによりある程度の不確かさが存在すると考えられています。

 研究では、航空機の軌道予測を行う上で気象がどのような影響を与えるかについて調査、検討をしました。研究が予定通りに進まず、壁にぶつかることもありましたが、地道に研究を進めていくことで最後までやり抜くことができました。新しい航空管制が実現すればより安全で効率が良く、環境にも優しい飛行を行うことができますので、自分の行った研究が少しでも社会の役に立てばと思っています。

 現在は、大学院を卒業し、社会人としての一歩を踏み出しましたが、早稲田で学んだことを活かして、早稲田のOB、そして大隈記念奨学生のOBとして活躍できるよう頑張っていきたいと思います。

奨学金の必要性

 私は奨学金制度の意義として2つの側面があると考えています。まず1つ目は経済的な支援です。私は学部2年から大学院を卒業するまで大隈記念奨学金を始めとした奨学金を毎年頂いていました。理系の学部では実験や実習などがあるほか、課題も多く、サークルなどとの両立を考えると、アルバイトの時間を取りにくい環境にあります。しかし、奨学金を頂いたことにより必要以上にアルバイトに時間を割くことなく、学業やサークルに専念することができました。また、就職活動中は時間的な余裕も少なく、交通費などの支出も多かったため、奨学金には助けられました。
 もう1つの意義は、奨学生に採用されることが学生の目標となることです。学生には大学以外での経験が求められている部分もありますが、大学での基本的な勉強も重要だと私は考えています。大隈記念奨学金は学業成績を重視して選考されるため、奨学生に採用されることが一つの目標となり、より一層勉学に励むことができました。そして奨学生に採用されることでさらに学業に対して力を注ぐことができました。
 大学の充実した奨学金制度により、学業に集中できる環境で学生時代を過ごせたことに大変感謝しています。この場を借りまして、寄付者の皆様、大学関係者の皆様にお礼を申し上げます。ありがとうございました。