「早稲田大学国際文学館(通称:村上春樹ライブラリー)」が2021年秋に開館されることに伴い、コロナ禍でキャンパスから遠のくことを余儀なくされた学生たちを応援するためのキャンペーン募金を2021年4月1日より開始しました。本キャンペーンでは、村上春樹ライブラリー館内に併設されるカフェの運営、イベント・セミナー等の企画運営の一部等を学生に任せ、早大生がリアルの空間で実践・挑戦することを応援する、新しい形の学生支援プロジェクトを進める予定です。
村上春樹ライブラリーへ足を運び、このような文化の土壌がある早稲田大学に入学してよかったと感じてもらう企画や、文学に関心のある学生たちが自ら企画するイベント・セミナー・展示会などを通じて、学生たちの学びを後押しするべく、皆さまの温かいご支援をお待ちしております。
村上春樹ライブラリーは、建築家・隈研吾氏(早稲田大学特命教授)によるリノベーションで、木材を多用した温もりあるデザインとなっています。中央に位置する大きな階段の本棚はこのライブラリーの特徴ですが、そこから自由に本を手に取れることに加え、館内併設のカフェで豊かな時間を過ごせることは、来館者の楽しみの一つになるものと期待しています。
そのカフェの運営を学生に任せたいと考えています。実践での学びの場を学生に提供し、学生が成長できる機会をつくりたいという想いからですが、村上春樹ライブラリーらしい由縁もあります。村上春樹氏は、本学在学中にご夫婦でジャズ喫茶を開業し、専業作家となるまで経営されていたのをご存じの方もいらっしゃると思います。今回学生に提供するのは、その追体験とも言えるようなまたとない機会ではないでしょうか。そして、学内の“喫茶店”で学生により運営されているものは他になく、早稲田大学としても初の試みです。
村上春樹氏が設立会見(2018年11月4日「村上春樹氏所蔵資料の寄贈と文学に関する国際的研究センター構想についての記者発表」)で触れたように、本ライブラリーを「文学や文化の風通しの良い国際的交流・交換の場」にしていくためにも、この取り組みは重要なものと位置づけています。
皆さまからいただいた寄付金は、厨房設備や調理器具などの初期費用のほか、運営が軌道にのるまでの運営資金の一部に充てさせていただきます。オープン以降は、学生たちによる思い切った自由な発想のもとでカフェが運営される予定です。
学生による取り組みはカフェ運営に留まりません。
村上春樹ライブラリーは「物語を拓こう、心を語ろう」というコンセプトのもと、「村上春樹文学」「国際文学」「翻訳文学」の研究拠点としてオープンしますが、研究者だけではなく、学生も村上春樹ライブラリーの運営に参画できるような仕組みを構想中です。
その一つとして、文学に関心のある学生たちが自らイベント・セミナー・展示会などを企画し、これらの運営を通じた「正課を超えた学び」の実践を後押ししたいと考えています。そのために、学生が事前の調査や資料収集を存分に行い、実りあるものが創り出せるよう、皆さまからのご寄付をこれらの運営経費に充てさせていただきながら、ライブラリーとしても必要な支援を行ってまいります。
学生の企画が盛んなライブラリーへ足を運ぶたびに、「このような文化の土壌がある早稲田大学に入学してよかった」と感じてもらえれば、新型コロナウイルス感染拡大の影響でキャンパスから遠のくことを余儀なくされた学生たちに、キャンパスに通う喜びを発見・再発見してもらうことにつながるでしょう。
文化交流を広く定義して、学生生活をより一層豊かにするための応援企画や各種イベントが継続していけるように、初年度での挑戦を重視していきたいと考えます。
村上春樹ライブラリーとは、早稲田大学の卒業生である村上春樹氏(1975年・第一文学部卒)より、小説作品の直筆原稿や執筆関連資料、海外で翻訳された書籍、村上氏が蒐集した数万枚のレコード等を、早稲田大学へ寄贈していただくことが契機となった取り組みです。これらを整理・保管して皆さまにもご覧頂くことで、世界中の村上文学の愛好者ならびに国際文学の研究者たちが、新たに「村上春樹文学」「国際文学」「翻訳文学」の研究に取り組める環境をつくりたいーーそんな願いから、正式名称は「早稲田大学国際文学館」(英語名称:The Waseda International House of Literature)、通称は「村上春樹ライブラリー」と名付けました。
場所は、村上氏も在学中によく訪れたという「坪内博士記念演劇博物館」に隣接する4号館(早稲田キャンパス内)です。建築家・隈研吾氏(本学特命教授)によって斬新なリノベーションが施されました。館内には、閲覧コーナーやカフェのほか、研究者のための資料室、セミナースペース、訪れた人々が「村上ワールド」を体感できるラウンジ、オーディオスペース等も設置されます。
2021年秋の開館に向けて、現在、階段本棚に並べる本のテーマ設定や選書、村上作品に関わる記事のデータベース化、ウェブサイトの準備等を進めています。
ユニクロ(UNIQLO)が制作するフリーマガジン「LifeWear magazine」(2021年春夏号)にて、村上春樹氏へのインタビュー記事が掲載されております。「村上春樹ライブラリー」に込められた思いについても述べられていますので、ぜひご覧ください。
2021年4月1日(木)、早稲田アリーナにて2021年度学部入学式の1日目を執り行いました。第3回文化構想学部・文学部の入学式では、村上春樹氏が早稲田大学芸術功労者として表彰を受け、新入生への祝辞を述べられました(※)。
また、当日は「学生応援キャンペーン募金」への激励として村上春樹氏より直筆サインをいただきました。直筆サイン入りTシャツは、国際文学館開館後に展示し、皆さまにご覧いただけるよう準備する予定です。
村上春樹ライブラリーのカフェプロジェクトは、本学在学中にジャズ喫茶を開業された村上春樹氏の想いを受け継ぐものになります。皆さまにおかれましてもぜひ温かいご支援をお願いいたします。
※村上春樹氏による当日のスピーチ内容は、後日、本学ウェブサイトにて公開予定です。
文学は文字でできています。言ってしまえばそれまでのことですけれど、優れた文学の文字にはわたくしたちがふだん歩けないような大地を踏ませたり、人の心の語り得ない襞(ひだ)の奥までを見せてくれたりする力があります。
文字自体に香りも潤いも手触りもありません。ないのですが、ひとつの物語を読んだ人が感じたことや考えたことを他の人に伝え、語り合うことで匂いや湿りや触感が立ち上がります。文学は人を結び、わたくしたちを作品の向こうに広がる無数の光の近くまで引き寄せてくれます。交わらせ、人に共感を与えるものが文学なのです。
村上春樹ライブラリーで学生がカフェを開き運営することは素晴らしいアイディアだと思います。湯気がのぼり、いい香りが漂う空間の中で、彼らが誰に何を語らせ、どのような味わいを見出し、訪れた人々の記憶にさまざまなストーリーをどうやって刻み込んでいくのか。考えただけでわくわくします。
学生がカフェを稼働させるのに必要な道具を揃えるために寄付を募ります。学生がライブラリーにあるラボやスタジオを活用して展示やフォーラムを行い、イベントの動画配信などを実施したいと言っています。皆さまのお力を借りて実現させて上げたい。留学生や海外在住の卒業生とも繋がり、ライブラリーに来ることができない方々との交流も可能にする試みを考えているとのことです。文字から人へ、未来へとぜひ一緒に歩み、繋げていきたいと願っています。
皆さんこんにちは。この春に早稲田大学政治経済学部を卒業した、柴田晴香と申します。
今回のプロジェクトにおける最初の学生経営者として、お店の方向性、SNS運用、今後の経営メンバー採用などを担当してまいりました。私の話を少しさせて頂くと、私は大学生活の4年間を通して老舗フレンチレストランでのアルバイトに打ち込んでいました。人と人との繋がりを生む飲食店という空間が大好きで、そんな場所を大学にも作りたい、との思いでこのプロジェクトに携わっていました。飲食業界は、「3年以内に70%のお店が閉店する」とも言われる厳しい世界です。困難な課題や失敗が沢山あるでしょうが、これから運営していく後輩たちなら、きっと沢山のお客様に愛されるお店づくりができるのではないかと思っています。
現役早大生が、実際にカフェを経営するとどうなるのか、、、
大学だけでなく、早稲田の街全体を盛り上げる可能性を秘めたこのカフェの完成を、どうぞお楽しみに!
十重田 裕一(とえだ ひろかず)
早稲田大学国際文学館長・文学学術院教授
アフターコロナの時代に、早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)では、学生たちが自主的に運営するカフェの開設を計画中です。学生たちは、来館される方々に寛いでいただける開放的な場所を模索しています。皆さまの温かいご支援をお願い申し上げます。
ご寄付をいただいた皆さまへの特典
1回の寄付につき一定額以上のご支援を賜った方につきましては、以下の特典をお贈りさせていただきます。
・村上春樹ライブラリー館内カフェ
コーヒー5杯無料券
・村上春樹オリジナルTシャツ
<ユニクロTシャツブランド「UT」限定版(非売品)>
・村上春樹ライブラリー館内カフェ
コーヒー10杯無料券
・村上春樹氏復元書斎内特別立ち入り
・村上春樹オリジナルTシャツ
<ユニクロTシャツブランド「UT」限定版(非売品)>
・村上春樹ライブラリー館内カフェ
コーヒー20杯無料券
・国際文学館内覧会へのご招待および限定特典の贈呈
・村上春樹氏復元書斎内特別立ち入り
・村上春樹オリジナルTシャツ
<ユニクロTシャツブランド「UT」限定版(非売品)>
・村上春樹ライブラリー館内カフェ
コーヒー40杯無料券
・村上春樹オリジナルTシャツは数に限りがございます。
お申込み多数の場合、先着順での贈呈となりますので、予めご了承ください。
・村上春樹オリジナルTシャツのサイズは指定できません。
・各種特典は2021年7月以降の発送を予定しております。
※本寄付は寄付金控除の対象となり、税制上の優遇措置を受けることができます(詳細はこちら)
税制上の優遇措置について
早稲田大学へご寄付いただいた寄付者の皆さまには、年間の寄付金額が2,000円を超える場合、確定申告の際に寄付金控除を申請いただくことで、1年間の寄付金額に応じた税制上の優遇措置を受けることができます。
◯所得税控除について
確定申告の際に、所得税の寄付金控除を申請いただくと、所得税控除が受けられます。
◯住民税控除について
本学へ寄付を行った翌年1月1日のご住所が下記の対象自治体の方は、確定申告の際に住民税の控除も併せて申請いただくと、翌年度の住民税から控除されます。
都道府県の指定:東京都、埼玉県、福岡県 | 寄付控除率:4% |
市区町村の指定:[東京都]練馬区、西東京市 [埼玉県]所沢市、熊谷市 [福岡県]北九州市 その他、東京都、埼玉県、福岡県による指定自治体 |
寄付控除率:6% |
早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)では、村上春樹文学研究をはじめとした国際文学・翻訳文学研究のための各種事業を支援いただくための「村上春樹ライブラリー募金」を実施しております。
賜りました寄付金は、村上春樹ライブラリーにおける事業を支えるために活用させていただきます。皆さまのご支援をお待ちしております。
※「村上春樹ライブラリー募金」は「学生応援キャンペーン募金」とは
別の募金となります。
○募集対象 個人・法人・団体
○募集期間 特に定めておりません
○顕彰 本寄付金額(累計)により、個人様・法人様・団体様の
ご芳名を「村上春樹ライブラリー」館内に設置される寄
付者銘板に刻み、末永く顕彰させていただきます。
【個人】10万円以上 【法人・団体】30万円以上
※対象期間:2019年10月~2024年3月(予定)
◆村上春樹ライブラリーに関する問い合わせ
早稲田大学国際文学館
〒169-0071 東京都新宿区戸塚町1-103 早稲田STEP21 5階
TEL:03-6265-9720 / FAX:03-5272-4784
E-Mail:wihl@list.waseda.jp
◆寄付に関する問い合わせ
早稲田大学総長室社会連携課
〒169-8050 東京都新宿区戸塚町1-104
TEL:03-3202-8844 / FAX:03-5286-9801
E-Mail:kifu-ml@list.waseda.jp