島田 麻里さん

社会科学部3年 島田 麻里さん 2013.4 更新(学年は更新時点のものです)

いま大学で力を注いでいること

 入学に際し、私が心に決めていたことは、「様々な学問分野を学び、学際的な人物となる」という、社会科学部の基礎理念を、徹底的に活かして学ぶ、ということでした。そのため、1年次から、法学、経済学、社会科学、社会学、商学、人文科学、自然科学と、幅広く履修し、知識が多方面に広がり、それぞれが繋がっていく実感に、深く喜びを感じています。今も、この言葉はしっかりと心に留めています。
 私自身、さまざまなことに関心があるので、進路については、入学してしばらくは模索する日々を過ごしていました。1年生の秋、神奈川県鎌倉市に引っ越し現在に至りますが、初めて「観光地」という土地に暮らしてみて、市や地元住民が一丸となって、町の発展に貢献している姿が、とてもセンセーショナルでした。それまでは、あまり「地域」というものを意識する機会がありませんでしたが、鎌倉の住民が「自然と史蹟の観光地」としての誇りを持ち、地域で一体となっている姿は、まさに自分の理想でした。この時、自分が将来、社会のためにどのように貢献できるか、という問いに対して、公務員という職業を見つけ、現在法律科目を中心に日々勉強しています。
 ゼミは、2年生の後期から、刑法を学ぶゼミに所属しています。まだまだ自分は未熟ですが、ゼミ生は皆熱く議論を交わし、回を重ねるごとに、新たな知識、思考を吸収できている実感を得ています。

 サークルは、ワセオケこと早稲田大学交響楽団に所属し、ヴァイオリンを弾いています。ワセオケの活動では、当楽団主催の演奏会の他、大学の式典、文化・芸術祭、また、練馬稲門会の方からの依頼演奏といった演奏活動を通し、大学や稲門会の方々との交流をさせていただいています。また、団員は皆各々仕事を持ち、私は指揮者やご指導いただく先生方の応対をする付き人と、楽器店や飲食店の方々に演奏会の宣伝をする広報の仕事を担当しています。演奏と仕事両面において、やりがいと達成感を感じ、非常に充実した日々を送っています。

奨学金の必要性

 はじめて早稲田のキャンパスに立った時、他大学には感じなかった心地良さと、ここで学びたいという強い思いを感じました。後期受験で国立の合格通知を受け取り、母子家庭のため当然国立へ行くしかないと思っていたところ、母から「本当は早稲田とどっちに行きたい?」と聞かれ、「早稲田」と即答しました。母の条件は、奨学金で家計に負担をかけないこと。自分の行きたい道へ進みなさい、という言葉に後押しされ、早稲田の学生になることが出来ました。
 今、私が早稲田の学生でいられるのは、ひとえに奨学金をいただけているおかげです。1年生では、創立125周年記念奨学金を、2年生では、社会科学部卒業生奨学金をいただき、母に学費の負担をかけることなく、学生生活を過ごすことができています。稲門会の方々のご寄付がなければ、学問に集中できず、サークル活動を断念しなければならなかっただけでなく、母にどれほど大変な思いをさせてしまったかわかりません。
 自分を含め、様々な経済事情を抱えた学生が多い中、不自由なく学問に勤しむことができる幸せに、心から感謝しております。これだけ多くの学生が、給付の奨学金をいただけているのも、多くの社会の第一線でご活躍されている諸先輩方がご支援して下さっている、早稲田大学ならではと思います。
 将来、どのようにして、社会に貢献し、自分がしていただいたご恩を還元することができるか。様々な手段の中から、自分ができることを見つけ出し、将来の早稲田生や、社会のためになる活動ができるよう、心身共に成長したいと思います。ご支援下さっている方々に、心より御礼申し上げます。