古川 慶人さん

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基幹理工学部2年 古川 慶人さん     2017.9 更新
(福島県立会津高等学校出身)

 

 

 

 

 

古川さん2.jpgQ:早稲田での学びと将来のビジョン

私は現在、基幹理工学部の2年生です。学んでいるのは、高校で習った数学や物理などの机上の計算式を現実世界でいかに応用していくか、というテーマが中心です。特に、基幹理工学部の人気講義のひとつである「材料の力学」というテーマの勉強が楽しいですね。

3年生から研究室に所属する際も、この「材料系」の分野に進みたいと考えています。たとえば飛行機の場合、昔は鉄でつくられていたわけですが、今はジュラルミンというアルミでできています。それぞれの材料の特性がどのように活かせるのか、設計から考察してどんな材料を選べばいいのか、といったことを学んでいきたいと考えています。

授業以外にも、個人でアプリ開発やプログラミング言語を学んだりもしています。授業もわからないことがまだまだ多く、夜遅くまでかかることもあって大変ですが、わからなかったことがわかる瞬間はやっぱり楽しいですし、自分の好きな分野に没頭できるので充実感があります。それに、授業が終わったあとに高田馬場で食べる晩ご飯も美味しいですよ。

 

古川さん3.jpgQ:早稲田大学への志望理由

大学を選ぶにあたっては、もともと数学が得意だったことが大きな要因となりました。また、高校の担任からも「数学の研究者になってみては」と奨められたことがきっかけで、理系に進学したい、と志望するようになりました。

ただ、理系はどの大学であっても、文系と比べて授業料が高めです。その点が、進学先を選ぶ上ではネックになりました。というのも、我が家は幼い頃に両親が離婚し、母一人で姉と私の二人を育ててくれました。そんな家庭環境ですので、姉も国立大学に進みましたし、私も「できれば国公立の大学に進んでほしい」と言われていました。

そうなると、受験できる学校の選択肢が大幅に狭まります。国立大学なら東京大学を受けることを考えつつ、東京の私立大学も視野に入れたいと思い高校の担任の先生に相談をしたところ親身になって探していただき、早稲田大学に地方学生のための奨学金制度がある、と見つけてくれたのが「めざせ!都の西北奨学金」でした。この奨学金制度があったから、満足のいく受験校選び、大学選びをすることができました。

他の私立大学にも奨学金制度はありますが、「めざせ!都の西北奨学金」は地方学生のための制度であること、そして採用枠が「1200名」と桁違いに大きいことが特徴ではないでしょうか。私の場合も、この奨学金を知った段階で第1回採用枠(800名)の募集は終わっていたのですが、第2回の募集でも採用枠が400名もあり、申請して受かることができ、安心して入学試験に臨めました。母の負担をできるだけ軽減したいと思っていましたので、奨学金があって本当に良かったです。

 

古川さん4.jpgQ:早稲田ならではの経験と、学業以外での経験

早稲田大学に入学してみて感じたことは、授業の濃密さ、難しさもさることながら、さまざまな学生がたくさんいるところがとにかく面白いですね。勉強に打ち込んでいる人もいれば、学生なのにアプリ開発ができる人、いくつものアルバイトを掛け持ちしている人……本当に多種多様なタイプの学生がいます。

学業面以外で打ち込んでいることのひとつがそのアルバイトです。今は新宿にあるホテルで接客のアルバイトをしています。マナーや礼儀作法を身に付けることができれば、という思いで始めました。実際の接客では、お客様からのご要望や細々としたクレームにどのように対応すればいいか、という部分で考えさせられることも、得ることも大きいですね。

また、新宿という場所柄、ホテルにはたくさんの外国人観光客がいらっしゃいます。同じ英語でも、イギリスの方、アメリカの方、アジア圏の方の英語では、訛りや発音も含めて多種多様です。私自身は一度も海外に行ったことはないのですが、ここにいるだけでさまざまな国に行ったような気分を味わうことができます。今後も英語力の向上も含めて国際的なスキルも身に付けたいと思っています。

 

古川さん5.jpgQ:奨学金の重要性と感謝の気持ち

自分がこのように充実した大学生活を過ごせているのは、奨学金があってこそ。そして、その奨学金は早稲田大学の校友をはじめとした多くの方からの寄付によって成り立っています。そういった方々全員に感謝して、大学生活を送っていきたいという思いがあります。

その機会のひとつが、OB・OGとも交流することができる「稲門祭」というイベントです。昨年の「稲門祭」では奨学生のひとりとして、お手伝いさせていただき、子どもが参加するスタンプラリーの係を務めて、景品を渡したり一緒に遊んだりしながら、校友の皆さんに感謝の言葉を伝えることもできました。普段、学生生活を過ごしているだけではお会いできないような年上の皆さん、そして、たくさんの経験を積んでいる皆さんと触れあえるというのは、非常に得難い経験ができた、と感じています。

この「めざせ!都の西北奨学金」を受給している学生は、全員が地方出身者です。私の地元・福島県は特にそうですが、地元の国立大学に進学してほしい、という周囲の意識が強かったりします。その理由のひとつがやはり学費面ではないでしょうか。授業料を比較して本当に行きたい進学先を諦めようとしている方、早稲田大学に入りたいけれども学費面で第一志望を国公立大学に変更しようとしている方もいるかもしれません。

でも、奨学金を受給することができれば、早稲田大学の授業料であっても、ほぼ国公立大学と変わらない学費になると思います。だから、第一志望を変えないためにも、こうした奨学金があるということを知っていただきたいですし、ぜひ活用して、早稲田大学に入学してほしいと思います。